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北野 彰洋; 中島 健*
Proceedings of 2018 International Congress on Advances in Nuclear Power Plants (ICAPP 2018) (CD-ROM), p.1205 - 1210, 2018/04
フィードバック反応度は、高速炉炉心設計において考慮され、特に出力係数が負になることが重要であり、実機運転においても確認することが必須となっている。もんじゅで実施されたフィードバック反応度測定試験では、ゼロ出力臨界状態で正の反応度を投入し、フィードバック反応度により安定状態となるまでのプラントデータを採取した。得られたデータに基づきフィードバック反応度係数の評価が実施されているが、これまでの評価では、臨界点における原子炉出力及び原子炉入口温度に着目した評価手法であったため、1回の試験取得できるデータが2点に限定されていた。既存の臨界点での評価では3回の試験データを使用したため、3日間の期間が必要であった。本研究では、逆動特性を適用し、1回の試験結果でフィードバック反応度を評価する手法を考案し、実機への適用性を確認した。
山下 清信; 藤本 望; 竹内 光男; 藤崎 伸吾; 中野 正明*; 梅田 政幸; 竹田 武司; 茂木 春義; 田中 利幸
日本原子力学会誌, 42(1), p.30 - 42, 2000/01
被引用回数:3 パーセンタイル:26.4(Nuclear Science & Technology)高温工学試験研究炉(HTTR)の燃料は、炉心外周部から装荷し、1999年11月10日に19カラムの環状の炉心状態で初臨界に達した。HTTRの臨界試験項目は、おもに、使用前検査及び高温ガス炉技術の基盤の確立のための試験から構成した。前者の試験では、過剰反応度が制限値以下であることを確認した。後者の試験では、将来型炉として提案されている環状炉心の試験データを取得した。また、制御棒挿入時間が約10秒と長くとも原子炉停止余裕の測定に、逆動特性及び遅れ積分計数法を適用できることを確認した。そのほか、炉心性能を把握するため、制御棒反応度価値曲線、軸方向中性子束分布等を測定した。臨界試験で計画したすべての試験は、成功裏に行われ1999年1月21日に完了した。これらの試験結果から、HTTRは出力上昇試験段階に移行できる状態にあることを確認した。
山下 清信; 竹内 光男; 藤本 望; 藤崎 伸吾; 中野 正明*; 野尻 直喜; 田村 誠司*
日本原子力学会誌, 41(1), p.35 - 38, 1999/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)軽水炉等では制御棒を瞬時に挿入できることから、落下法による反応度測定で制御棒の全挿入が瞬時に完了しなければならない前提条件は満たされていた。反応度事故時でも燃料温度の上昇が緩慢であり安全上、制御棒を急速に挿入する必要がない高温工学試験研究炉では、制御棒駆動機構への負荷を軽減するため挿入時間は12秒以下としている。このような原子炉に従来の落下法を適用すると制御棒の反応度価値は大幅に過小評価され測定誤差が大きくなる。そこで、反応度を連続的に測定できるIKRD法を用いて落下時間が長い制御棒の反応度価値を測定できると考え、高温ガス炉臨界実験装置(VHTRC)で確認実験を行った。実験及び解析結果の比較から、IKRD法を用いても反応度価値は、10%以下の誤差で測定できることを確認した。